情報発信だけではお客さまに出会えない。OBC「IPO Compass」が取り組んだ顧客獲得戦略

- クライアント
- 株式会社オービックビジネスコンサルタント
- 部門
- 監査法人支援室/企業成長支援室
- 業種
- 情報・通信業
- 支援内容
- IPO準備企業からの問い合わせ獲得を目的としたオウンドメディアの導線設計とLP制作支援
- 担当者
- 坂本 麻美 様、本澤 浩樹 様、山口 まゆ子 様
- サイト
- オウンドメディア、サービスサイト
- SEOコンサルティング
- BtoB
事例のポイント
- CINCの調査により、流入の減少以上に流入後(CVR・サイト内回遊率)に大きな課題があることを特定。注力カテゴリでのコンテンツ制作と、お客さまにとって有益なコンバージョンポイントの設計を軸に据えた戦略で支援。
- IPO準備企業向けにソリューション提案が可能なLP「奉行でIPO」の制作を支援し、これまで受け皿のなかったIPO目的の問い合わせ導線を確立。読み手の心理の変化に合わせてCTAの文言を変えるなど、LP上での顧客とのコミュニケーションを設計。
- ホワイトペーパーのターゲットと役割の設計、既存コンテンツを活用した資料の提案などにより、少人数で運営するOBCさまの工数を抑えながら施策を推進。「やるべきことが明確になった」と語れる状態を構築。
「勘定奉行」をはじめとする「奉行シリーズ」で知られる株式会社オービックビジネスコンサルタント(以下、OBC)。同社が運営する「IPO Compass」は、2017年1月に開設されたIPO準備企業向けの情報メディアです。
開設後、流入数を順調に伸ばしてきた「IPO Compass」ですが、一方でいくつかの課題も抱えていました。少人数での運営によるリソース不足に加え、AI検索の広がりで流入数が減少。そして何より大きかったのが、IPOに関する情報収集を目的に訪れた人を問い合わせや製品検討につなげる仕組みがなかったことです。そこでOBCは、オウンドメディア「OBC360°」のコンサルティングを依頼していたCINCに、「IPO Compass」の支援を相談しました。
CINCは調査を通じて、流入数の減少以上に大きな課題がサイト訪問後の動きにあることを特定。カテゴリを絞ったコンテンツ制作と、コンバージョン(CV)につながる導線の設計に取り組みました。あわせて、IPO準備企業向けのソリューションLP「奉行でIPO」の制作も支援し、これまで受け皿のなかった問い合わせ導線を形にしました。
具体的には、どのような戦略と施策を進めたのでしょうか。今回は、OBC 監査法人支援室/企業成長支援室 課長の坂本麻美さん、課長代理の本澤(ほんざわ)浩樹さん、リーダーの山口まゆ子さんにお話を伺いました。コンサルティングを担当したCINC マーケティングDX事業本部 コンサルティング部 チーフの小櫃裕也と、同じくコンサルティング部 スペシャリストの藤原清誠も同席しています。
(取材・文:株式会社CINC、撮影:矢島 宏樹)
※OBCさまのサービスサイトとオウンドメディア「OBC360°」における支援内容は、以下の事例記事で紹介しています。本記事では、IPO領域に絞った取り組みをお伝えします。
『奉行シリーズ』でお馴染み、OBCが重視した「SEO」と「顧客コミュニケーションの設計」とは【総合型マーケティング支援導入事例】
CINCの支援事例をまとめて知りたい方はこちら|SEOコンサルティング支援事例集
目次
IPO準備企業向けの情報メディア「IPO Compass」立ち上げの経緯
オービックビジネスコンサルタント(以下、OBC)さまの事業内容を教えてください。
OBC 坂本麻美さん(以下、坂本) 弊社は会計、人事労務、販売管理などの基幹業務システムの開発、販売、保守を行っており、「勘定奉行」をはじめとする製品をバックオフィス向けに「奉行シリーズ」として提供しています。「奉行シリーズ」はもともとオンプレミス(自社内にサーバーを設置して運用する形態)が中心でしたが、ここ数年はクラウドサービスである「奉行クラウド」に注力しているところです。中堅中小企業から上場企業まで、幅広くご利用いただいています。

そのなかで「IPO Compass」はどのような位置づけのメディアでしょうか。
坂本 「IPO Compass」は、IPO(新規株式公開)の準備を進めている企業に向けて情報を発信するメディアです。2017年1月に開設し、2027年1月で10年を迎えます。掲載しているのは主にコラムで、ほかにセミナーの案内、CINCさんに作っていただいた「奉行でIPO」というソリューションのLP、現在増やしている事例ページなどがあります。
立ち上げのきっかけは、IPO企業の多くに「奉行シリーズ」をご導入いただいていると気付いたことでした。2008年に上場企業を対象とした内部統制報告制度(J-SOX:財務報告の信頼性を確保するための制度)が導入され、上場企業に利用される会計システムにも内部統制への対応が求められるようになりました。その当時の奉行シリーズは、すでに内部統制に対応したシステムでしたが、中小企業向けというイメージも強く、IPO準備企業や上場企業にも数多くご利用いただいているという認識は十分ではありませんでした。
実績を調べたところ、高い年では80%、低い年でも50%程度のIPO企業に「奉行シリーズ」をご導入いただいていることがわかりました。あわせて、「実はIPOを目指していて…」という問い合わせが、製品問い合わせ窓口に届いていたことも判明しました。実績も問い合わせもあったのに、IPO企業向けの情報を何も発信できていなかったんです。
IPOを目指すときは、さまざまな情報が必要です。もともとはシステムだけをご提供していたのを、「システム+情報」という形にして、IPO準備企業に有益な情報をお届けするべく活動を始めました。初めは人海戦術で何とかしようとしていましたが、それでは広く届けられません。そこで、当時始めていたセミナーの案内も掲載できるように、「IPO Compass」を立ち上げました。
「IPO Compass」における皆さまの役割を教えてください。
坂本 私は立ち上げのときから携わっています。社内のマーケティング部門と協力してサイトを作りました。
OBC 本澤浩樹さん(以下、本澤) 私は2021年頃、部署異動をきっかけに「IPO Compass」の運営に携わるようになりました。担当しているのは、コラムやホワイトペーパーの企画・制作、SEO施策の推進などです。

OBC 山口まゆ子さん(以下、山口) 私は2022年4月に部署異動で加わり、以降はWebの実装まわりを主に担当しています。コラム原稿の反映のほか、最近はバナー制作などのデザイン面にも携わるようになりました。あわせて「IPO Compass」全体のメンテナンスも担っています。

情報発信の先にあった課題と、「奉行でIPO」構想
「IPO Compass」にどのような課題感があり、CINCにご相談いただいたのでしょうか。
坂本 課題は大きく2つありました。1つは、メディアを立ち上げたにもかかわらず、リソース面で行き詰まっていたことです。そしてもう1つ、より大きな課題としてあったのが、情報発信まではできていたものの、お客さまを問い合わせにつなげる仕組みが作れていなかったことでした。
コラムは、月に1本公開できれば良い、という状態でした。原稿は会計士・税理士・社労士・弁護士などの先生方にご執筆いただいているのですが、私たちも内容を精査する必要があります。誤った情報を掲載するわけにはいきませんし、先生方のお名前で公開する以上、内容には大きな責任を伴います。そのため、確認作業に時間がかかっていました。
IPO準備企業向けに特化したメディアのため、コンテンツ量は多くなかったのですが、それでも一定数の方に見ていただけている感覚はありました。ところが2025年の5月頃から、AI検索の影響で流入数が大きく減少し始めたんです。そこで、もともと「OBC360°」でお世話になっていたCINCさんに運用の強化をお願いしたのが最初です。
それからサイト運営をご支援いただく中で、CINCさんからのご提案や数値分析を通じて現状を把握できるようになりました。必要なコンテンツについても、この1年で大幅に増やすことができています。
次に必要になったのが、情報を広く届けるだけでなく、「IPO Compass」を訪れてくださったお客さまと接点を持ち、その後のアクションにつなげる仕組みです。
そこで生まれたのが「奉行でIPO」ですね。どのようなページか、教えてください。
坂本 「奉行でIPO」は、IPOを目的にサイトを訪れてくださった方との接点を生み出し、OBCによるIPO支援の価値を伝え、問い合わせへつなげるためのLPです。もともと「IPO Compass」にも製品に関する問い合わせ窓口はありましたが、そちらは「奉行シリーズ」に興味を持ってくださった方向けのものです。IPOを目的にサイトを訪れた方の受け皿にはなっていなかったため、新たに専用の窓口を用意しました。
IPOにおける弊社の強みは、システムそのものの良さと、累計導入数86万という実績(2026年8月時点)、そして会計士や税理士の先生方との人的ネットワークの3つです。「奉行でIPO」では、このうちシステムと人的ネットワークの2つを軸に据えました。
1つめの軸である「システムそのものの良さ」は、次のような3つの特長が挙げられます。
- IT統制機能を全シリーズに標準搭載していること
- 政府・第三者機関から安全性・信頼性が認められているクラウドサービスであること(国際認証SOC1,SOC2報告書を取得しているほか、「政府情報システムのためのセキュリティ評価制度(ISMAP)クラウドサービスリスト」にも登録済み。詳細:https://www.obc.co.jp/bugyo-v/security)
- IPO後の成長ステージにも対応できるシステム設計であること
もう1つの軸「人的ネットワーク」については、全国1,500の士業の先生方とのつながりがあり、各地でご紹介できる体制が整っています。弊社社長の和田(成史さん)はもともと公認会計士で、「会計システムを販売するには先生方の力が必要」という方針を掲げていました。そのため、会社の設立当初から多くの先生方にご協力いただいており、この10年はWebサイトも活用しながらネットワークを強化してきました。最近は先生から別の先生へと紹介が連鎖し、ネットワークが広がる好循環も生まれています。
こうした2つの強みを組み合わせ、弊社ではIPOに向けたトータルサポートのご提供が可能です。システムがIPOに強いことも、先生方とのネットワークも、これまでは十分に発信できていなかったので、「奉行でIPO」はそれが伝わるページにしたいと考えました。
カテゴリ設計とホワイトペーパーで、CVにつながる導線を構築
OBCさまからご相談を受けた際、「IPO Compass」のどのような点に課題があると見ましたか。また、その課題に対し、どんな戦略を立てたのでしょうか。
CINC 小櫃裕也(以下、小櫃) ご相談を受けて行った調査は主に2つです。1つは、他社と比べて十分な流入を獲得できているか。もう1つは、サイトを訪れた方がその後どのような行動を取っているか。調べてみると、後者に課題が集中していました。CVR(コンバージョン率)とサイト内の回遊率が低い状態だったのです。
また、一定の流入数は確保できていたものの、コンテンツ量も十分とは言えませんでした。そこで、「新しく制作する記事は対象カテゴリを絞ること」と「サイトを訪れた方が次のアクションに進めるよう、CVにつながる導線を設計すること」の2つを全体方針として掲げ、支援を開始しました。

取り組みを進めるにあたって、CINCとの目標があれば教えてください。
坂本 Webを通じて新規のお客さまを獲得したいと考えており、新規アドレスの件数を目標に設定しています。
これまで新規のお客さまとの接点は、主にセミナーなど別のチャネルで生まれており、Webサイト経由では十分に獲得できていませんでした。今後は「IPO Compass」を活用し、まだ接点を持てていない全国のお客さまとつながっていきたいと考えています。
施策については、具体的にどのように進めましたか。
CINC 藤原清誠(以下、藤原) 記事については、対象カテゴリの設計から始めました。AI検索の影響で少しずつ流入数が減少する中、新規のお客さまをどう獲得するか考え、軸にしたのが2つの観点です。1つは、OBCさまの強みを十分に生かせる領域はどこか。もう1つは、IPOというテーマをさらに細かく分けたときに、獲得の余地が残っている領域はどこか。この2つの軸で設計を進めました。
IPOを準備する企業は、N-5期からN期など、準備状況に応じてフェーズが分かれます。システムを選定する前の段階で「奉行クラウド」を知っていただく必要があるため、まずはN-5~N-3期の企業に訴求できるカテゴリを選びました。中でも「内部統制」は、システム選定にも大きく関わるため、特に注力する領域として位置付け、現在も優先度高く取り組んでいます。

また、サイトを訪れた方に向けた導線の改善も、カテゴリごとに進めています。具体的には、記事内にバナーを設置し、次にどこへ遷移していただくかを設計しています。セミナーやホワイトペーパー、メルマガ登録など複数の選択肢がある中で、どのコンテンツに最も興味を持っていただけるのか、月単位でバナーを入れ替えながら検証しているところです。

あわせて今期、OBCさまと注力しているのが、CV獲得に向けたホワイトペーパーの制作です。2027年3月末までに30本の制作を目指す方針のもと、さまざまな切り口で資料を公開し、CVや商談につながるかを検証しています。
ホワイトペーパーの戦略は、どのように設計したのでしょうか。
藤原 まずチャネル別に、資料のターゲットと役割を整理しました。主な流入元は、オーガニック検索、セミナー、メルマガです。そのうえで、情報収集段階の方向け・情報収集が進んでもう一段深く知りたい方向け・システム検討中の方向けの3種類に分けて考えました。
例えばオーガニック検索であれば、流入数の多い記事に、情報収集段階の方向けの資料への導線を設置します。一方、メルマガ経由で訪れる方は、OBCさまや「奉行クラウド」をある程度理解している状態です。そのため、「システム選定時の選択肢に入れていただくこと」を目的に、情報収集が進んでもう一段深く知りたい方向けの資料を用意します。
こうした設計を、OBCの皆さまとディスカッションしながら進めました。

本澤 資料を3種類に分けて整理するという観点が、弊社にはありませんでした。これまでは競合他社を参考にしていたほか、「こういう資料があると良いのでは」という社内のアイデアを起点に制作していたので、整理の仕方を教えていただけたことは大きかったです。
30本の計画を立てたときも、「テーマ・対象の層ごとに偏りがないか」などの点をご指摘いただきました。本数としては多いですが、その分バラエティーに富んでいて、作りがいがあります。
坂本 資料の案をたくさん出していただけたのも助かりました。仮タイトルまで魅力的で、「情報収集段階の方向けは多くの人の関心を引く見出しが必要」という発想が、私たちには足りていなかったことに気付きました。
「奉行でIPO」のLP設計で大切にしたこと
「奉行でIPO」のLPは、どのように形にしていったのでしょうか。
小櫃 今だから言える裏話ですが、大変だったことが2つありました。
1つは、坂本さんもおっしゃっていたようにIPOという専門性の高い領域なので、Webで検索しても参考になる情報がほとんど見つからなかったことです。IPOに向けたサービスを展開している企業自体が少なく、クラウド型の製品に絞るとさらに限られるため、一から仮説を立てて考える必要がありました。また、支援開始当初はIPOの基礎知識も十分ではなかったので、坂本さんに送っていただいた書籍で勉強しました。
もう1つ大変だったのが、すでに「奉行でIPO」のLPの原案がほとんど完成していたことです。OBCさまの想いが詰まった原案を前に、それを活かしながら、より成果が出る状態にするにはどうすべきか、かなり悩みました。
一方で、取り組んだこと自体は非常にシンプルです。「トータルサポートができること」と『直近10年でIPO企業の半数以上に「奉行シリーズ」をご導入いただいていること』の2点を明確な強みとして主軸にしました。そのうえで、市場規模やお客さまのニーズ、検討につながるタイミングについて仮説を立て、LP上の訴求や構成に落とし込んでいます。
また、「OBC目線になりすぎないようにしたい」というご要望もいただいていたので、実績を前面に出しすぎないように意識しました。こちらが伝えたいことを並べるのではなく、要点を絞り込み、お客さまに良さを理解していただけるような内容にしています。
藤原 私はLPのデザイン面を主に担当し、ファーストビューや色合いなど、「奉行でIPO」の見せ方についてデザイナーと検討しました。
IPOの準備を進めている企業向けなので、経営者や役員など意思決定に関わる立場の方がご覧になります。そのため一定の高級感も必要と考え、OBCの皆さまとディスカッションを重ねながら現在の色合いに落ち着きました。
小櫃 デザインは社内でも何度かリテイクしたうえで、OBCさまにご提案しました。藤原と一緒に参考になりそうなサイトを幅広く探し、制作を依頼しているパートナー企業に共有しながら、デザインを仕上げていきました。

完成したLPをご覧になって、いかがでしたか。
坂本 ネイビーとゴールドの組み合わせは、洗練された高級感を表す配色として用いられることが多いと思うのですが、奉行と合わせるとどんなデザインになるのか、あまり想像がついていませんでした。ただ、実際に完成したのは奉行らしいシンプルなページでした。「高級感がありすぎると近寄りがたくなるかもしれない」とお伝えした意図も汲み取っていただき、ちょうど良いバランスに仕上げてくださったと思います。

もう1つ印象に残っているのが、コミュニケーション設計という考え方です。LP制作にあたって、「誰に何を伝えるのか」は意識していましたが、「誰とどのようなコミュニケーションを重ねていくのか」という視点で整理できていませんでした。CINCさんには、その考え方から丁寧に教えていただきました。
例えば、LP内にCVにつなげるためのボタンを5カ所設置していますが、遷移先はすべて同じです。しかし、下のほうへ読み進めた方の気持ちは変化しているはずなので、「ボタンの文言を気持ちの変化に応じて変更したい」と相談しました。すると、「最初はこういう心境なので、ここはこのような表現にしましょう」と考えてくださり、遷移先は同じでも、それぞれ異なる文言のボタンになりました。
もともと弊社で制作していたLPの原案はあくまで参考として共有したのですが、CINCさんは私たちの思いを汲み取り、ベースは崩さずに全体をブラッシュアップしてくださったのもありがたかったです。

本澤 初稿を見せていただいたときに、「さすがプロだな」と感じました。
私が当初作っていたLPの原案は「製品の良さを伝えたい」という思いが前面に出ていました。一方、ご提案いただいた案は、私たちが伝えたいポイントを押さえながらお客さま視点で違和感なくまとめられていて、納得感がありました。
山口 私は、完成したLPの文言やリンク設定などを確認する役割でした。CINCさんが事前に一通り目を通してくださっていたので、一からすべて見直す必要がなく、助かりました。初歩的なミスがない状態で着手できた分、細かな部分まで目を配る余裕が生まれ、改善案を検討する時間も確保できました。
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取り組みを経て改善したことと、AI検索時代に向けての展望
取り組みを通じて、社内の状況はどのように変わりましたか。
坂本 やるべきことが明確になりました。CINCさんが「これもやったほうがいいですよね」と次々に提案してくださるので、かえって手が回らなくなることもありますが、今はやるべきことがわかったうえで忙しい状態です(笑)。状況としてはかなり改善しました。
山口 月1回の定例ミーティングでは、「IPO Compass」のアクセス解析もCINCさんにお願いしています。
もともと社内でも同じ頻度で解析していたのですが、流入数が減少したときに明確な要因を突き止められず、頭を抱えていました。今では、気になる点があれば「次の定例でCINCさんに聞いてみよう」となります。
その場で的確に回答していただけるので、疑問をすぐに解消できるほか、根拠となる数値を示していただけるので、とても助かっています。
坂本 以前から「OBC360°」の支援に入っていただいていたので、CINCさんが奉行のことも弊社のことも理解してくださっていた点は大きいと思います。「話が通じている」と感じる場面が多く、ご提案いただく内容にも違和感が少なかったので、取り組みをスムーズに進められたのではないでしょうか。
小櫃 OBCの皆さまに教えていただけたことが、一番大きかったと思います。「奉行クラウド」は機能が多岐にわたるため、業務に踏み込んだ話になると、私たちだけでは理解が難しい部分もあります。そこを丁寧に言語化していただけたので、「こういう業務があるのか」と理解を深められました。

OBCさまとは今後AI検索最適化の取り組みも進めると聞いています。AI検索の広がりを、どのように捉えていらっしゃいますか。
坂本 AIの影響は避けられないため、以前のように単純にPVやUUを追うのではなく、CVの獲得を重視する方向へ、会社全体として変わってきています。
土台となるSEO施策や新規コンテンツのご提案をいただきつつ、AI検索への対策も行いますが、かつての水準まで流入数を戻すことが目的ではありません。IPO準備企業への有益な情報提供を引き続き行いつつ、流入数に左右されずにCVを獲得できる状態にしたいと考えています。
本澤 AI検索の影響は今後もしばらく続くと見ています。新規のお客さまの獲得を進めるうえでは母集団そのものを増やす必要があり、そのためにはAI検索への対応が欠かせません。
私たちだけで調査・対応するには限界があるので、今後も引き続きCINCさんにご支援いただきたいと考えています。
「IPO Compass」と「奉行でIPO」をこれからどのように発展させていきたいですか。
坂本 やはりサイトを通じて、普段は接点を持てないお客さまとつながっていきたいですね。ありがたいことに「奉行クラウド」は広く知っていただいているものの、「実はIPOもサポートできる」という点の認知には、まだ課題があります。今後はその認知をさらに広げ、CVの獲得にもきちんとつながる状態にしたいです。
本澤 CVにつなげるという意味でも、「IPO Compass」上で公開する情報は、常に信頼性の高いものにしたいと考えています。それが「IPO Compass」の強みでもあるので、今後も質の高いコンテンツを作り、発信し続けたいです。
山口 今後はSNSなども活用し、これまでとは異なる角度からもお客さまに認知していただけるようにしたいと考えています。
CINCとしては、今後どのように支援していきますか。
小櫃 AI検索上でのブランディングも一緒に実現していきたいです。OBCさまがターゲットとしているお客さまは、先進的な企業に所属する方や役職者が多く、日常的にAIを活用して情報収集しているのではないかと考えています。
「IPOにおすすめの製品は何か」とAIに尋ねたときに「奉行クラウド」が挙がり、製品名で調べれば「IPO支援にも対応できる」とわかる。そうした状態を構築したいです。
また、約1年間ご支援した中で、オーガニック流入を獲得するための基盤はある程度整ってきたと感じています。ここまではサイトを中心としたオーガニック流入の改善や導線設計に注力してきましたが、今後はメルマガやSNSなども含め、より総合的なマーケティング施策をご提案していきたいです。
藤原 現状はAI検索への対策として、新規記事の制作とリライトを並行して進めており、今後は質の高いリードの獲得が重要になると考えています。
加えて、「IPO Compass」にはメルマガ会員などのリストも一定数蓄積されています。今後はそのデータをクレンジングし、整理・活用していく施策も一緒に進めていきたいです。サイトを訪れている方がどのような層で、商談に進んだ方はどんな企業に所属しているのか。そうした点も含めて分析し、製品への関心につながる情報や訴求を明らかにしていきます。その結果を施策に反映しながら、「IPO Compass」をより成果につながるサイトへ育てていきたいです。

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CINCのAI検索最適化コンサルティングサービスページはこちら|詳細を見る
企業プロフィール
- 会社名
- 株式会社オービックビジネスコンサルタント
- ABOUT
- 1980年の設立以来、中堅中小企業のバックオフィスの効率化に貢献する「奉行シリーズ」のプロダクトを展開。会計ソフト「勘定奉行」、給与計算ソフト「給与奉行」をはじめとして、日本の伝統芸能である歌舞伎をモチーフに、“伝統と革新”の精神で基幹業務ソリューションを提供している。
記事執筆者
- NAME
- 株式会社CINC
- ABOUT
- 2014年の設立以来、コンサルティングサービスとツールの提供を通じて1600社を超えるお客さまのWebマーケティングを支援。10年以上にわたって検索領域に投資してきた知見を活かし、AI検索最適化(LLMO/GEO/AIO)コンサルティングサービスにおいても70社以上の支援実績を持つ。