半年でUU数が172%!『Ringraph』(リングラフ)が本気と本音で取り組んだ、アフターコロナのSEO
クライアント
株式会社ウエディングパーク 様

支援内容

婚約・結婚指輪のクチコミ情報サイト『Ringraph』のSEO

部門

イノベーション事業開発室

担当者

大沼 夏帆 様、永井 美波 様

  • twitterアイコン
  • twitterアイコン

株式会社ウエディングパークが運営する『Ringraph』(リングラフ)は、婚約指輪・結婚指輪選びをサポートするクチコミ情報サイトです。

コロナの反動需要で一時好調だった業績が、人流の回復とともに伸び悩み始めたのを機に、株式会社CINCでは2023年4月から主に集客面で『Ringraph』のコンサルティングを担当、事業成長を側面からサポートしています。

今回は『Ringraph』の事業責任者を務める大沼夏帆さんとエンジニアマネージャーの永井美波さんに話をお聞きしました。コンサルティングを担当したCINC マーケティングDX事業本部 コンサルティング部 マネージャー尾崎篤志と、同じくコンサルティング部の芝田梨花子も同席しています。

(取材・文:株式会社ケーズオフィス、撮影:矢島 宏樹)

目次

新卒2年目で『Ringraph』の事業責任者に

ウエディングパークさまの事業内容と、大沼さんが事業責任者を務めるサービス『Ringraph』について教えてください。

ウエディングパーク 大沼夏帆さん(以下、大沼) ウエディングパークは、ブライダル業界のインターネット領域で、専門メディアの運営やデジタルマーケティング・DX支援などのサービスを展開しています。『Ringraph』は、そのなかでもカップルの婚約・結婚指輪選びのサポートに特化したクチコミ情報サイトです。結婚へ向けて一生モノの指輪を探しているカップルは、「ジュエリーブランドが提供する商品写真だけでなく、一般ユーザーが撮影したリアルな写真や生の声を参考にしたい」というニーズを抱えています。そんなカップルにクチコミ情報を提供し、ジュエリーショップの公式サイトへ送客することで、ベストなマッチングを実現するのが『Ringraph』の目的です。

ウエディングパーク イノベーション事業開発室 Ringraph事業責任者 大沼夏帆さん

大沼さんはどのような経緯で『Ringraph』の事業責任者に就任されたのでしょうか。

大沼 もともとのきっかけは2014年にはじまった新規事業創出コンテスト「N1」です。当時の「N1」にてジュエリー分野への新規参入が決まり、事業責任者として抜擢を受けたところから始まりました。エンジニア職として入社しましたが、新卒2年目でジョブチェンジをして事業責任者になり、1人で立ち上げるという、自分にとっては大きなチャレンジでした。今着けている指輪も、事業責任者になる決意を込めて当時買ったものです。実は指輪やジュエリーにはそれほど興味がなかったのですが、「指輪専門メディアの責任者になるからには、まずは自分が指輪に詳しくならなければ」と思い、将来クライアントになるかもしれないショップへ足を運んで、思い切って購入しました。

素敵なエピソードですね。永井さんはどのような経緯で『Ringraph』のエンジニアマネージャーに就任されましたか。

ウエディングパーク 永井美波さん(以下、永井) 新卒入社してから3年ほど、海外・リゾートウエディングのクチコミ情報サイト『ウエディングパーク海外』のエンジニア職を務め、2020年に『Ringraph』に配属されました。ちょうど異動の直後に自分の結婚指輪を選ぶ機会が訪れたので、『Ringraph』のクチコミを隅から隅までチェックしました(笑)

ウエディングパーク イノベーション事業開発室 エンジニアマネージャー 永井美波さん

『Ringraph』は競合サイトに対してどんな強みがありますか。

大沼 キラーコンテンツはユーザーが投稿するクチコミです。『Ringraph』のクチコミでは写真投稿が必須となっています。写真だけでなく、3~15秒の短い動画も投稿できます。指輪は角度によって見え方が異なりますから、動画があると手元をぐるっと回したときの印象が伝わりやすくなります。そこが『Ringraph』の強みです。ビジュアルコンテンツを重視した理由のひとつに、私がもともと文字を読むのがそれほど得意ではなかったという点があります。一人のユーザーとして文字よりも写真や動画が見たかったので、その点をサイト制作の軸にしました。

また、公式サイト誘導型であることも、競合サイトとの差別化を意識したポイントです。当社では、お客さまにジュエリーブランド公式サイトの情報をしっかりとチェックしていただき、確度を高めてからお店へ足を運んでいただきたいと考えています。公式サイト誘導型なら、クチコミと公式サイトの情報を上手く掛け合わせながら、ユーザーの判断材料になる有益な情報を提供できます。

CINCの支援概要と、目標達成へ向けた気迫、熱意、プレッシャー

『Ringraph』を立ち上げた当初のSEOに関する流入などの状況を教えてください。

大沼 サイトを立ち上げてから2~3年頃までは、面白いくらい数値が伸びました。今振り返ると、当時のコンサルタントがSEOの基礎を整備してからリリースしたのが主な理由だと考えられます。それなのに、継続的な施策をしなくてもサイトが伸びると勘違いして「良いサービスを提供していれば、そこまでSEOには取り組まなくてもいいのかな?」と思っていました。

そこからなぜSEOの必要性を感じるようになったのですか。

大沼 危機感をおぼえてSEOに取り組み始めたのは、ここ1~2年のことです。2020年以降のコロナ禍では、外出制限にともないオンラインで指輪を探す需要が大幅に増え、サイトへの流入も好調に推移していました。ところが、外出制限が解除され、再び街の人流が活発になったとき、数字の伸びが鈍化。競合の広告出稿量が増えたこともあり、サイトへの流入数がピーク時の7割程度にまで減ってしまいました。そこで早急な対策が必要と考え、SEOに本腰を入れて取り組む意思決定をしました。

CINCのコンサルティングサービスのことは、『Ringraph』の担当役員から紹介を受けて知りました。担当の尾崎(篤志)さんと初めて話したとき、まだ契約が決まっていない段階にもかかわらずサイトの現状を詳細に調査してくださって、頼りになりそうだと感じました。その調査の情報量は「もし当社が契約しなかったらどうするの?」と心配になるほどで、話をするうちに尾崎さんへの信頼が高まり、コンサルティングをお願いすることになりました。

CINC 尾崎篤志(以下、尾崎) ありがとうございます。コンサルタントはお客さまからの信頼と信用が大切ですし、私自身、お客さまが十分納得していない状態でプロジェクトを進めたくないんです。ですから、私は情報の出し惜しみをしません。現時点でわかることとCINCが発揮できるバリューをお伝えした上で、CINCを選ぶか選ばないかの判断をお任せしたいと考えています。

CINC マーケティングDX事業本部 コンサルティング部 マネージャー 尾崎篤志

コンサルティングがスタートした時点での目標値を教えてください。

大沼 目標値は当初のUU(ユニークユーザー)数の大幅増で、達成期限は2023年12月まで…というスケジュール的にかなりタイトなご相談を、キックオフのときにお伝えさせていただきました。高い目標であることはわかっていたものの、その高い山を一緒に登ってほしいという一心だった記憶です。

尾崎 率直に言うと、初めて目標値と達成期限を聞いたときは驚きました。2023年4月にご相談いただいて、プロジェクトは翌月の5月からスタート。つまり、達成までに残された時間は約半年です。とはいえ、事業責任者である大沼さんの気持ちになんとか応えていきたいという気持ちで、我々も腹をくくりました。

タイトなスケジュールですね。限られた時間のなかで、どのようにプロジェクトを進行しましたか。

尾崎 普段のコンサルティングでは、スケジュールにある程度のバッファを取りながらロードマップを組み立てることが一般的です。しかし、今回は期限にほとんど余裕がない状況での進行となるため、コンサルタントからは「毎月◯本のコンテンツを◯日までに必ずアップしなければ目標達成は難しいです」とお伝えする形で、芝田(梨花子)を中心にコミュニケーションを密に取って行いました。

CINC 芝田梨花子(以下、芝田) スケジュールと目標値を見比べながら、プレッシャーで手が震えたこともあります。でも、キックオフミーティングで大沼さんが目標達成を目指して意気込む姿を見て、私もコンサルティングを通じて彼女と同じくらい意気込みを伝えなければと感じました。

CINC マーケティングDX事業本部 コンサルティング部 芝田梨花子

尾崎 キックオフミーティングでは、目標値を達成するまでのロードマップや、各月の数値目標を提示しました。当日は担当役員を含め複数名の方が参加されましたが、大沼さんの「絶対に成功させたい」という気迫と熱意を感じたのをよく覚えています。

永井 私はずっと大沼と一緒に仕事をしてきたので、彼女は一度宣言したら、最後までやり抜くタイプであることはよく知っています。ただ、『Ringraph』がSEOに取り組み始めた時期は、ちょうど当社の社内体制が大きく変わるタイミングと重なっていたこともあり、リソースが潤沢でない状況で、本当に目標達成できるのかと不安もありました。

大沼 正直、私も不安が全くなかったかと聞かれるとそうではありませんでした。だからこそ、CINCさんのコンサルタントとは期待や不安を含め、すべてを正直にお伝えしていきながら、お互いに本気で取り組みました。キックオフミーティングで、尾崎さんが「挑戦するからには、お互いに遠慮しない関係性で取り組みましょう」と言ってくださり、心強かったです。

互いに真剣だからこそ本気で語り合ったプロジェクトの危機と進め方

目標達成へ向けて、具体的にどのような施策に取り組みましたか。

尾崎 コンサルティングでは、具体的に以下の支援を行っています。

・記事コンテンツの制作サポート
・ランキングページの施策立案
・SEOプロジェクトの勉強会
・ベースSEO(サイト内のネガティブ点修正)


尾崎
 施策の成果として、記事コンテンツによってサイトの流入数とCV数を大幅に増加させることができました。また、ランキングページではさらに大きな成果が見られ、CV数が約2倍に増加しました。

芝田 加えて、プロジェクトメンバーに施策の目的や背景を共有するための勉強会を実施しています。プロジェクトの推進力を高めるにあたり、現場で業務を担うメンバーの方に一つひとつの施策の意味をご説明し、スムーズにご協力いただくことが重要だと考えました。

大沼 芝田さんの勉強会によって、現場のメンバーがプロジェクトの回し方をイメージしやすくなり、大変役に立ちました。

順調に成果が出ているようですね。

永井 実は、プロジェクトがスタートしてから3~4カ月くらい、施策に十分コミットできない状況が続いていました。先ほどお伝えした社内体制の変化による影響もあり、目標達成の期限まで半年もない状況だったにもかかわらず、施策の進捗に遅れが出始めていたのです。

大沼 社内では理想と現実のギャップが発生していました。施策にコミットしたいのに工数が足りなくて、現場の進捗が遅れてしまう。タスクが遅延していることもあり、CINCさんへの連絡が滞りがちになったこともあります。そんなとき、見かねた尾崎さんが話し合いの機会を作ってくださりました。そのとき「それでいいんですか?本気で目標達成したいなら、もう少しコミットしてください!」と喝を入れられて、ハッとしたんです。現実を前にできないとあきらめるのではなく、現状のリソースで目標達成するには、どう取り組めば良いかを思考する。そう考えてプロジェクトを仕切り直しました。

永井 最初は本気で目標達成を目指していたはずが、いつの間にか「期日までにコンテンツ制作が間に合いそうにないけど、工数が足りないんだから仕方ないよね」という空気になっていたのだと思います。尾崎さんの言葉を受けて「今、変わらなければ、このプロジェクトが頓挫してしまう」と強い危機感を抱き、それまで各メンバーに任せきりだったタスクについても、いつまでにどう進めるかを一緒に考えてフォローすることで、やり切るモチベーションが回復しました。そこからプロジェクトの推進力が高まり、サイトの数値も伸びるようになったのです。

CINC側でもプロジェクトの変化を実感できましたか。

尾崎 大沼さんがあのときの私の言葉を覚えてくださっていて、感激しています。そのことがあってからミーティングの雰囲気が変わりました。大沼さんが私の言葉を真剣に受け止めてくれたのだと思います。タスクの遅延もなくなり、これまで以上に同じチームの一員としての実感が湧きました。

芝田 私たちコンサルタントは『Ringraph』と伴走しているからこそ、皆さんが頑張っていることをよく知っています。だから、お客さまの成果が出ると素直に嬉しく思います。

大沼 尾崎さんと芝田さんのコンビネーションのおかげで、円滑なコミュニケーションができています。重大な局面では尾崎さん、日頃は芝田さんがメンバーに対しても、柔らかいコミュニケーションを的確に取ってくださるので、そのメリハリも良かったと思います。施策の成果が出ると、その事実だけでも嬉しいのに、芝田さんが本当に喜んでいるテンションで報告してくださるので、私たちも嬉しかったです。しだいに社内のメンバーが「また芝田さんを喜ばせたい!」と頑張るようになりました(笑)。やりとりさせていただいているBacklogのアイコンもメンバーが喜ぶように変えてくださったりとか、芝田さんが見せる日頃のちょっとした気遣いもプロジェクト推進に貢献している気がします。

芝田 私…このプロジェクトに関われて、本当に良かったなと思って…(潤む瞳を指で拭う)

尾崎 あれ、どうした!?ここでまさかの涙ですか(笑)

芝田 この半年間、必死だったし、勉強になるところも多くて…すごく思い入れのあるプロジェクトですね。

良い関係性が築けているようで、素晴らしいですね。それでは最後に、現状の達成度と今後の展望を教えてください。

尾崎 具体的な数字は申し上げられないのですが、UU数は約半年で172%という結果となりました。また、今後の展望ですが、将来的には『Ringraph』の皆さんがチーム内で施策を実施できる体制を作りたいです。現在はCINCが提案した施策に取り組んでいただいていますが、プロジェクトメンバーとコンサルタントが互いにアイデア出しをして、より良い施策を検討できるようになれば、さらに可能性が広がります。

芝田 この先はCV確度の高いビッグワードでの上位獲得をはじめ、UU数とは別軸の目標もご支援する予定です。プロジェクトのリソースで最大限に取り組める施策を、優先度を見極めながら実施していきます。

永井 今後も目標達成を実現する社内基盤や、CINCさんとの関係性構築へ取り組みたいです。別軸の目標を追うなかで、また新しい壁にぶつかることがあるかもしれません。そのときはまた、尾崎さんから大沼に喝を入れていただいて、成果を出したいと思います(笑)

大沼 結果が出たら、達成を見届けた上で、お互いを労い合う機会を設けたいですね!

尾崎 それはいいですね!目標達成へ向けて、引き続き取り組んでいきましょう。

  1. 【期間限定】プロのコンサルタントにSEO相談!
  2. Webマーケティング戦略のご提案
  • twitterアイコン
  • twitterアイコン
企業DATA

株式会社ウエディングパーク

ABOUT

「結婚を、もっと幸せにしよう。」の理念のもと、ブライダル業界におけるインターネット領域のパイオニアとして、業界各社の集客最大化をサポートするサービスを創出。結婚準備の『ウエディングパーク』、婚約・結婚指輪の『Ringraph(リングラフ)』など、専門クチコミ情報サイトを運営している。

記事執筆者

NAME

株式会社ケーズオフィス

ABOUT

Webライティング専門カンパニー。社員ライターによる自社一貫の記事作成が特徴。コラム記事から取材記事まで、幅広いコンテンツ制作に対応。