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【オープン社内報】共通の目標を意識した理性的なコミュニケーションをとろう ー毎週月曜のメッセージ ソリューション事業本部 本部長 平

【オープン社内報】共通の目標を意識した理性的なコミュニケーションをとろう ー毎週月曜のメッセージ ソリューション事業本部 本部長 平

ソリューション事業本部 本部長の平です。

毎週月曜に役員が持ち回りで社員向けに発信しているメッセージをオープン社内報としてシェアします。

今日は1冊の本を紹介します。

ターリ シャーロット著「事実はなぜ人の意見を変えられないのか-説得力と影響力の科学」です。

この本は心理学者シャーロット博士が、心理学的見地から「なぜ人々の間で対立が発生するのか」を科学的に分析した本です。

なぜ、この本を紹介しようと思ったのかというと「他人と円滑に仕事するためのコミュニケーションの本質」が書かれていたからです。

ぜひ、みなさんにも意識してもらいたいと思ったので、ご紹介します。
この本のメッセージには本能的に動かず、相手と同じ目標をもってコミュニケーションを取ろう、という事が含まれています。

人と円滑にコミュニケーションをとるためには「本能的」ではなく、相手と共通の目標を考えて「理性的な」コミュニケーションをとるべきであるというのです。

夫婦間の子どもに関するワクチンの考え方の違いに関する心理実験を例に、詳細が説明されています。アメリカをはじめとした海外では、子どもにワクチンを使用することに対し夫婦間で意見が食い違うことがあるそうです。

例えば、

夫:子どもの健康のためにワクチンを打たせたい
妻:将来、自閉症になる危険性があるから子どもにはワクチンを打たせたくない

という意見の対立です。この状態に至った際に、最終的に夫婦が行きつく結末は2つだそうです。

1つは夫婦間の意見の対立は解消されず、喧嘩になり、最終的には離婚に至ってしまう。もう1つは喧嘩をぜす、お互いの主張を理解し、夫婦関係も良好な状態を保てるという結末です。

この結末の違いは何に起因しているかというと、夫の対応の違いにあるというのです。

離婚に至ってしまう場合、夫はワクチンを打つべき理由と妻の意見が間違っている証拠を突きつけてしまうのです。そうすると妻は、夫の意見に耳を貸さなくなり、対立がますます深まることが大半だというのです。

一方で、関係性が上手く行く場合は、夫は妻と自分との共通点を見つけて話を進めるというのです。ワクチンに対する意見の対立の中でも、夫婦間には「子どもの健康を守りたい」という共通の目標があります。

だから、夫は妻に対して「子どもの健康を守るためにどうするべきか、一緒に考えよう」とコミュニケーションをとるそうです。そうすると、妻も夫の意見に耳を傾け、上手くコミュニケーションがとれるそうです。

書籍には以下のように書かれています。

「人間は本能的に自分が正しくて、相手が間違っていると示すデータを用いて相手の言動を変えようとする。これはなかなか上手くいかない。なぜなら、相手は事実を突きつけられると、反論するか、そっぽをむくしかなくなる。」

これはいろいろな場面でも応用して考えられます。例えば、飛行機でシートベルトを着用を促すとき。
「危険ですからシートベルトを締めてください。」というのと「楽しい旅のために締めてください。」というアナウンスのしかただと、後者のポジティブなアナウンスの方がシートベルトを締めてもらえる割合が高くなるそうです。

人間は本能的に相手を従属させようとすると、自分の意見の根拠の正しさを前提としてコミュニケーションをとろうとする生き物であるそうです。しかし、このコミュニケーションのとり方だと、人を動かすことはできません。なぜなら、自分の信念にNoを突きつけられることになるからです。

だから、では「本能的に行動・言及するな。相手と同じ共通点ベースで何を達成していきたいのか話し合うべきである」と記載されています。

これは仕事のコミュニケーションの中でも非常に重要です。「やってください。」「進めてください。」「期日が迫っています。」と相手を従属させるようなコミュニケーションではなく、ポジティブな提案をしていくようにしましょう。

本能で動くのではなく、理性をもって、相手との共通点をベースにコミュニケーションをとると円滑なコミュニケーションが実現できます。

ぜひ、みなさんも意識してみてください。

それでは本日もよろしくお願いいたします。

 

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